7月のおたより
- 2016年07月12日
- トピックス
自問自答の時間を
年度初めには、小学校連携の一環として、毎年、年長児の就学先に行き授業風景を見学します。昨今、タブレットや英会話に加え、アクティブラーニングやハテナソン授業という言葉をよく見聞きします。
社会の変化が早くてグローバルな未来を生き抜くには、過去の経験や知識だけでなく、先を見る目、予測する力が求められます。先生も正解を持っていません。人生の先輩としてのアドバイスはできても、自分の人生は自分で決め自分の責任として生きることがより重要になります。今年、高校生の選挙権が話題となっていますが、学校でも先生から教えてもらうだけでなく、疑問に思ったことをみんなで話し合い、最後は自分として何が正しいかを決めて行動することが必要です。この当たり前のことを「授業を通して学ぶ。」のが、新しいラーニングの時間です。
インターネットを通して、簡単に素早く手に入る情報(知識過剰でもあるが)社会のなかで、また価値観が多様な人々が話し合って物事を進めていくことは、乳幼児期から身につけたい習慣です。小さいからといって、周りが直ぐに言葉を挟む前に、子ども同士での解決する時間と場所を保証してあげることが重要です。また、「人が嫌がることはしない。」と同じくらい大切なことが、嫌と思ったことは「いや!」と言える環境づくり、友達づくりです。このことが無いと大人が調停することになってしまいます。
好奇心旺盛な乳児期の子どもはよく「なんで?」と聞いてきますが、「答えを直ぐに言う。」よりも、一緒に考える時間、子ども自身で自問自答する本や環境、時間を保証して行きたいと思っています。