トピックス [渋川あゆみこども園]

渋川あゆみこども園のお知らせ

11月のおたより

びわ湖木材の地産地消

 あゆみこども園では、食材であるお米の地産地消とともに、県からの補助金を頂いて木材の地産地消を行ってきました。この数年間にわたり、びわ湖木材のスギやヒノキを使って2階建てロフト、移動舞台、砂場ハウス、掲示板、ロッカー、収納棚、布団入れ、ホワイトボード、タオル掛け等、多くの設備や保育用品等を整備してきました。
 日本にとって米と木材は貴重な資源であると同時に国土保全のためにも大変重要です。日本の森林面積の割合はフィンランドに次いで大きく国土の7割近くを占めていますし、南北に長い日本列島のお陰で多種多様な森林資源を通して、昔から「木の文化の国」と言われてきました。法隆寺の五重の塔は最古の木造建築でもあり、戦前までは木材利用が進んだ国でした。しかし今では輸入木材が多く、木材の自給率は三割に満たないと言われています。その原因を辿ってみると戦後の変遷が伺えます。
 戦後は粗末な建物が多く大火や災害に弱いことや資源保存の観点から木材の利用が法律で規制されました。また都市部を中心にした建築物の多くは鉄やコンクリート等へ変更されてきました。その後木材の需要も高まり輸入制限がなくなったにもかかわらず、国内の木材利用制限は残ったままでした。そのため戦後の植林で育った木々が50年を超え、スギ花粉問題や老木化のため使い勝手の悪い木々となりつつあります。
 そして最近になってようやく戦後の利用制限が撤回され、低層の公共施設は原則木材を利用推進する法整備も出来ましたが、昨今は少子化のため、戸建て住宅の着工も減少し、鉄筋コンクリートや鉄骨作りの建替えをどれだけ木造に置き換えられるかが問われています。杉や檜の木材は米と同様、数少ない国内資源です。地産地消は生きる為の基本であり、木材は子ども達へのぬくもりある生活空間づくりにも繋がる大切な環境でもあります。これからも力を入れて行きたいと思っています。

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